第25回埼玉県理学療法学会を平成28年12月11日に開催できますことは、関係各位をはじめ埼玉県理学療法士会の各位をはじめ多くの県士会員の皆様のご尽力のおかげと大変感謝申し上げます。
さて第25回埼玉県理学療法学会では「健康寿命の延伸に貢献する理学療法士の役割」を学会テーマとさせていただきました。少子高齢化問題や2025年問題などを抱えた我が国では、超高齢社会に向けた具体的な取り組みが重要であると考えます。その中でWHO(世界保健機関)や厚生労働省は「健康寿命の延伸」が重要視している「健康寿命」をひとつのキーワードとさせていただきました。
「健康寿命」とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義され、男性で70.62歳、女性で73.62歳といわれております。ちなみに、埼玉県の健康寿命は、男性70.63年で第18位、女性では73.07年で第38位であり、平成19年から平成23年まで続いてきた延伸が止まり、現在ではほぼ横ばいであることが報告されています。このように健康寿命の延伸について、埼玉県はまだまだ取り組むべき重要課題であると考えます。
本学会では、「健康寿命の延伸」が叫ばれる中、予防医学に関わることの重要性を取り上げ、理学療法士の果たすべき役割や活動する環境について考える機会にしたいと思います。基調講演では「ロコモティブシンドロームの目指すもの-移動機能を支える理学療法士の役割-」と題し、東京大学名誉教授の中村耕三先生にご講演をいただきます。シンポジウムでは、「内部障害領域における健康寿命の延伸」と題し、心大血管領域について高橋哲也先生、呼吸領域について玉木 彰先生、代謝領域として井垣 誠先生に、各領域で代表的な先生方に予防的取り組みについてご講演と討論していただきたいとかんがえております。
また、埼玉県士会員の日頃の研究成果の発表の場として、一般演題では口述発表とポスター発表を企画しております。特に、口述発表はセレクション演題として24演題をご発表いただきます。日頃の臨床・研究・教育の成果だけでなく、日常業務における工夫などを発表して頂き、県士会員の皆様はもちろんのこと、埼玉県民の健康寿命の延伸に対して、埼玉県理学療法士会が積極的に役割を果たせることを発信できるよう心から期待しております。
本学術大会の開催ならびにプログラムの趣旨をご理解いただき、多くの参加を頂けますように改めてお願いさせていただくとともに、引き続き皆様方のご協力とご支援を賜りますように節にお願い申し上げます。
最後に、本学術大会の企画・運営にあたり多大なるご協力を頂きました、大会役員の方々に厚く御礼申し上げます。
末筆ながら、皆様の益々のご繁栄を心より祈念致します。
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